【アラバマ州ハンツビル=織部泰】マツダとトヨタ自動車の合弁工場であるマツダトヨタマニュファクチャリングUSA(MTMUS)が本格稼働した。トヨタは米国での供給体制の強化、マツダにとってはフォード・モーターとのミシガン州の合弁工場から撤退以来、待望の米国生産拠点となる。新工場では米国で人気の高いSUVを生産し、米国市場でのさらなる販売拡大につなげていく。

7月7日(現地時間)に、日本の報道陣向けに生産ラインを初めて公開した。また、6月30日には開所式を行い、トヨタの豊田章男社長とマツダの丸本明社長が出席した。

アラバマ州ハンツビルに新設した同工場は、「アポロ」と「ディスカバリー」の2つの生産ラインで運用する。アポロではトヨタ「カローラクロス」、ディスカバリーではマツダ「CX-50」を生産する。年間生産能力はカローラクロスが15万台、CX-50が15万台の計30万台。カローラクロスは2021年9月から、CX-50は22年1月から生産を始めた。

マツダとトヨタは、17年8月に業務資本提携に関する合意書を締結し、米国での30万台規模の生産合弁会社の設立を発表した。18年1月には新工場の建設地をアラバマ州ハンツビル市に決定した。トヨタは同市内で03年からエンジンを生産している。