日産自動車は1日、福島県沿岸部の浜通り地域でオンデマンド配車サービスの実証実験を6日に開始すると発表した。2020年度に開始した実証実験で、3年度目となる今回は実証実験の期間を通年に拡大するほか、飲食店などにも非会員向けの停留所を設置し、利便性向上や商業施設の誘客につなげる。実証実験の成果を踏まえ、早期の事業化を目指す。

 提供する配車サービスは「なみえスマートモビリティ」。これまでは数週間から数カ月単位で実証実験を実施していたが、利用者のニーズが高いことを理由に22年度は通年で実施する。

 配車予約は主に会員専用のスマートフォンアプリで受け付けるが、観光客など非会員も主要施設に設置したデジタルサイネージ「デジタル停留所」で予約できる。これまで7カ所にデジタルサイネージを設置していたが、さらに今年度は「ミニデジタル停留所」として飲食店などにタブレット端末を設置し、地域商店の活性化を図る。飲食店への誘客につなげるため、配車サービスの受付時間も延長する。