愛知製鋼は30日、特殊鋼鋼材(構造用鋼、ばね鋼、軸受鋼)を6月契約分から値上げすると発表した。スクラップサーチャージ制導入顧客にはトンあたり2万円、非導入顧客にはトンあたり2万5千円値上げする。特殊鋼の原材料となる鉄スクラップ価格が高騰しているため、値上げに踏み切る。

 同社は2021年11月契約分で値上げを実施したが、その後、鉄スクラップをはじめ合金などの原料、電力や物流費の価格上昇を受け販売価格に反映する。工具鋼も10~15%程度値上げする。

 また、エネルギー価格の大幅な上昇に伴って、同社が加工する鍛造品の販売価格も4月から加工費の10%程度を順次、値上げしている。同社は「自社努力だけでは吸収することが難しく、販売価格に反映せざるを得ない状況」としている。