定例会見の豊田会長

 日本自動車工業会(自工会)の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)は19日にオンラインで開催した定例会見で、2023年に開催を予定する東京モーターショーについて「『JAPANオールインダストリーショー』という名前にしたい」と名称変更への考えを示した。今後、自工会の担当部署で内容も含めて検討する。モビリティの枠にとどまらない「全く新しいショーを目指す」(豊田会長)方針だ。また、カーボンニュートラルの実現に向けては、会員各社が得意分野をリードするタスクフォースを軸に活動を推進する。自動車関連の税制改正については「腰を据えた大きな骨太の議論の中で、税制の体系を新たに構築するべき」と言及した。

 19年に開催した前回の東京モーターショーは他業界も参画した効果もあり、130万人を超える来場を集めた。豊田会長は「自動車を軸にして他業界と一緒にやれば、100万人規模を集められることを証明できた」と強調。来年の東京モーターショーは、JAPANオールインダストリーショーに名称を変更する意向を示した。

 豊田会長は「モビリティの枠を超えて日本の全産業で連携し、スタートアップ企業も巻き込んでいくことで、たくさんの人が集まる場にしたい」とモーターショーにかける思いを述べるとともに、「全く新しいショーを目指して名実ともに変革していく」と意気込みを示した。

 副会長にスズキの鈴木俊宏社長と日産自動車の内田誠社長が加わった新体制で臨んだ初の会見では、3期目となる豊田会長が「自動車5団体との連携をさらに深め、自動車産業550万人の総力を結集できるよう2年間動き続けて未来につなげていきたい」と抱負を述べた。

 重点テーマの一つであるカーボンニュートラル社会の実現については、会員各社が強みを持つ領域に応じてタスクフォースを組み、脱炭素化の活動を進める。「ハイブリッド車(HV)・プラグインハイブリッド車(PHV)」と「燃料電池車(FCV)」はトヨタとホンダが、「電気自動車(EV)」は日産と三菱自動車、「カーボンニュートラル燃料」はマツダ、「大型車」はいすゞ自動車と日野自動車、「軽自動車」はダイハツ工業とスズキ、「二輪車」はヤマハ発動機が、それぞれリード役を担う。 

 豊田会長は「モビリティを使う全てのお客さまを取り残すことなく、仕入先も含め、技術の選択肢を狭めずに活動することが大事だ」と述べた。

 税制改正については「将来の日本の成長に向けた大きな設計図を書き直す時期に来ている。総理主導で成長戦略の議論を進め、腰を据えた中長期の方向性と短期の内容を分けて議論をお願いしたい」と要望した。