いすゞ自動車が13日に発表した2022年3月期通期連結決算は売上高、営業利益ともに過去最高となった。半導体不足や原材料価格高騰の影響を受けたが、為替差益や原価低減活動、UDトラックスの連結化などで3年ぶりに増収増益となった。グローバル販売台数は国内の減少分を新興国向けに振り向けたこともあり、大幅増を達成した。23年3月期は引き続き経済変動の影響を受けるが、過去最高の売上高と営業利益を見込む。

 グローバル販売実績は同29・9%増の72万1千台。CV(商用車)は同31・9%増の34万3千台、LCV(ピックアップトラックおよび派生車)は同28・1%増の37万8千台だった。半導体不足により国内のトラックとタイのピックアップトラックは大きく影響を受けたが、新興国向けへの振替でマイナス影響を最小限にとどめた。

 23年3月期通期は売上高3兆円、営業利益2千億円を見込む。営業利益は原材料価格高騰など経済変動が1050億円の減益要因となるが、販売台数増や価格対応、原価低減活動、為替差益などで過去最高益を目指す。グローバル販売台数は同11・2%増の80万2千台を見込む。