政府は燃料油価格激変緩和対策事業を延長・拡充する。期間を9月末まで延ばし、レギュラーガソリン全国平均価格の基準価格を、28日から当面1㍑当たり168円に引き下げる。石油元売りへの補助金支給額は上限35円に引き上げ、さらなる超過分は2分の1を支援する新制度を設けた。原油価格の高騰・乱高下によるコロナ禍からの経済回復や国民生活への悪影響を防ぐ。

 政府が26日に発表した緊急総合対策の柱の一つに原油価格高騰対策を盛り込んだ。総額6兆2千億円の国費を投じ、そのうち原油価格高騰対策に1兆5千億円を確保する。緊急総合対策の事業規模は民間資金を合わせて13兆2千億円を見込む。

 新たな燃料油価格激変緩和対策事業のもとでは、仮にガソリン価格が200円を超えても、給油所での価格は当面168円程度の水準に抑制するとした。例えば、国際原油市場価格が1 バレル =150㌦といった前例のない水準まで高騰し、35円を超えて補助が必要になった場合には価格上昇分の2分の1を支援し、国内価格の上昇を抑制する。

 対象油種は、航空燃料を新たに追加してガソリン、軽油、重油、灯油の5油種とする。タクシー用LPガスも同様に支援する。5~9月に実施するガソリン・軽油・灯油価格の上昇抑制を通じた直接的な効果として、消費者物価(総合)は約0・5㌽の上昇抑制を見込んでいる。

 岸田文雄首相は26日、記者会見で「いかなる事態が生じても国民生活を守り抜けるよう万全の備えをとる」と述べ、ロシアによるウクライナ侵攻など、不透明な情勢に伴う予期せぬ財政需要にも迅速に対応する考えも強調した。