中古の「86」を新車状態に復元し、ライト層の需要に応える

 トヨタ自動車は、スポーツカー「86」の中古車を活用して若年ドライバーを取り込む。新型「GR86」の販売などで発生した下取り車を部品交換などで新車の状態に近づけ、「リフレッシュ86」として販売する。エンジン内部の汚れや足回りの状態などを可能な限りリフレッシュし、初心者でも安心して乗れる中古スポーツカーとして訴求する。メーカーならではの中古車商品化を手掛けることで、専業店などとの差別化につなげていく考えだ。

 子会社のトヨタユーゼックが来月オープンする中古車専門の「GRガレージ袋井」(静岡県袋井市)とトヨタが連携し、試験的に実施する。経年劣化したパーツを交換するなど復元作業を施し、乗り味などをできるだけ新車の状態に近づけるのが特徴だ。最終的にはトヨタが新車生産時のデータなども活用して車両状態を確認するなど、メーカーお墨付きの復元車両として訴求する。

 2012年に発売した86は、すでに国内で約7万台の保有がある。新型GR86の発売で今後は過走行の下取り車なども中古車市場に増えていく見通しだ。こうした車両でもメーカーが再生した中古スポーツカーとして売り込めれば、新車販売だけでは取り込めない層にアプローチできる。メーカー系列販売店として手ごろで、安心感のある車両をそろえることで、これまで中古スポーツカーの購入に踏み切れなかった層などの需要喚起にもつなげる。

 来月9日オープン予定のGRガレージ袋井は、GRガレージとして初の中古車専門拠点だ。これまでメーカー系新車ディーラーなどがあまり得意ではなかったカスタマイズされた中古スポーツカーの買い取りノウハウ構築などを進め、トヨタ系販売店でも手ごろな中古スポーツカーの取り扱いを増やせる環境の整備を目指す。

 特に「ライトカスタム」を好む層の取り込みに注力する方針で「極限まで新車の状態に戻して売るサービスへの需要を確かめるため、トライする」(担当者)と、新車メーカーならではのサービスで新たな市場の開拓を進める。