タダノ(氏家俊明社長、香川県高松市)は、最大吊り上げ荷重16㌧の新型ラフテレーンクレーン「GR-160N(CREVO160 G5)」を発売した。コンパクトなボディサイズを維持しながら、従来機種に対し最大長さを0・5㍍延長した28・0㍍ブームを搭載。CO2排出と燃料消費を抑えた環境性能に優れるディーゼルエンジンを採用した。走行時、作業時の視認性を改善し、快適で安全なオペレーションを実現した。建設・建築業界のデジタル・シフトをにらみ、デジタルデータ、デジタルサービスの強化にも取り組んだ。

 新型クレーンは、レバーの操作量に応じて、アクセル操作なしでエンジン回転数を自動制御する「オートアクセル」、クレーン非操作時にPTOポンプを停止する「ポンプオートストップ」を搭載し、CO2排出量と燃料消費を削減した。無駄なくエンジン回転を上げるため、エンジン騒音の低減にもつながる。

 走行時・作業時の目視をサポートする「タダノビューシステム」を改善した。新たに左後方カメラ、旋回台後方カメラ、旋回台左後方カメラを追加し計5台のカメラを標準化した。大型ディスプレーでのカメラ選択表示は3パターンまで登録可能で周囲の安全確認をサポートする。併せて人物検知警報装置「ヒューマンアラートシステム」の検知率を高めた。