日野自動車は25日、調査中だった小型エンジン「N04C(尿素SCR)」について、認証試験の燃費測定においてエンジン性能を偽る不正行為があったと発表した。燃費性能が基準を満たしていない可能性を認識した上で、アイドリング時の燃料消費量について、燃料流量が安定する前の測定開始といった燃費に有利な条件での試験実施や、複数回の測定結果から最も良い値を採用するなどの不正行為を確認した。

 今後は正しい燃費諸元値を確認した上で、使用過程車や当該車種のユーザー、税制優遇への対応を行う。同エンジンを搭載する小型バス「リエッセⅡ」およびトヨタ自動車の小型バス「コースター」は、モデル切り替えのため現時点で新規出荷はない。

 N04C(尿素SCR)については、3月4日の公表時点では技術検証により、実際の燃費性能が諸元値に満たないことが判明していた。調査の結果、同エンジンの燃費測定試験でエンジン性能を偽る不正行為があったと判断した。