日本自動車会議所(内山田竹志会長)は、自動車に関わるすべての人への感謝表彰「第1回(2021年度)クルマ・社会・パートナーシップ大賞」(共催=日刊自動車新聞社)で「グッドパートナーシップ事業」を選定した。今後、世の中に広がってほしい取り組みを紹介する。

 アイシンは、地域の交通不便を解消し、主に高齢者の外出を促進するオンデマンド型乗り合い送迎サービス「チョイソコ」を2018年にスタートした。会員登録された利用者から電話やインターネットで予約を受け付け、カーナビゲーションで培った技術を生かし、最適な乗り合わせ順と経路を割り出して目的地まで送迎する=図。

「継続性」と「普及」をキーワードに、事業の主体を民間企業が行う点が特徴の一つ。利用者が行きたいと思う施設や店舗などに「エリアスポンサー」となってもらい、運賃収入に加えてスポンサー収入を運営費に充てる持続可能なビジネスモデルを目指している。自治体や地域と一体で「お出かけコトづくり」を行うことで、高齢者の外出機会を増やし、健康増進や住民同士の交流を促進し、町全体を盛り上げている。

 また予約から運行までのさまざまなシステムを、道路維持管理や集荷・宅配、高齢者見守りなど新しい付加サービスに結び付ける。人の移動だけでなく、社会課題を解決するサービスとして運用を行っている。

(次回は4月7日付。五十音順で掲載します)