「敵は炭素であり、内燃機関ではない」。日本自動車工業会の豊田章男会長がわざわざこのようにクギを刺すほど、カーボンニュートラルという美しい理念のもと、さまざまな思惑や利害が交錯する。企業人として、また生活者として脱炭素に取り組むなら、まずは「敵」のことを良く知る必要がある。本書は、英国で気候変動の研究に従事した後、企業の環境目標設定におけるグローバ…