スマホ1つでさまざまな移動手段を予約可能

 三井不動産は15日、マンション入居者や商業施設の利用者などに提供するモビリティサービス「&MOVE」にタクシー相乗りサービスを導入したと発表した。同社のMaaS(サービスとしてのモビリティ)アプリ「ウィム」を通じ、都内4区で10日にスタートした。手ごろにタクシーを利用できるサービスを追加することで、都心部における新たな移動ニーズを掘り起こしていく考えだ。

 2月に都内で相乗りタクシーを開始したニアミー(髙原幸一郎代表取締役、東京都中央区)と連携してサービスを提供する。対象エリアは中央区、千代田区、港区、江東区の4区。ウィムを通じて乗車前日の午後6時までに予約すれば、誰でも利用可能だ。相乗りすることで、タクシーを1人で乗車するケースに比べ、運賃が最大で半額になるという。

 タクシー相乗りサービスは国土交通省が新たなルールを設けたことで、昨年11月に解禁された。配車アプリなどを通じて目的地の近い乗客同士を事前にマッチングし、料金は乗車距離に応じて案分する仕組みだ。タクシー営業の認可を受けていれば新たな許認可は必要ない。ニアミーが2月に都内で開始したサービスが解禁後初の事例とみられる。

 三井不動産は昨年12月から&MOVEのサービスを開始。アプリひとつでタクシーやカーシェア、シェアサイクルを予約できる。1~3月には平日限定でカーシェアとシェアサイクルが定額乗り放題になるサービスのトライアルを実施。今回のタクシー相乗りサービスの追加で、MaaS事業の拡充を目指す。