EV「ID.5」の量産も開始した

 フォルクスワーゲン(VW)は、独ツヴィッカウ工場を電気自動車(EV)専用拠点に転換したと発表した。内燃機関エンジン搭載車からEV生産へと転換した初の大規模工場で、VW、アウディ、クプラブランドのEV6モデルを生産する。年間生産能力は30万台以上。

 ツヴィッカウ工場では、VWグループのEV専用プラットフォーム「MEB(モジュラー・エレクトリックドライブ・マトリクス)」を採用するVW「ID.3」「ID.4」「ID.5」に加え、アウディ「Q4e―tron」「Q4スポーツバックe―tron」、クプラ「ボーン」の6モデルを生産する。

 VWは2018年以来、同工場でEVを生産するため約12億 ユーロ を投資してきた。スマートインダストリー4・0の産業ロボットや無人輸送システムなどの最新技術が導入されている。

 同工場の自動化率は約90%に達し、ロボット数は従来の1200台から1625台へと拡大。組立ラインの自動化率も約2倍の28%となっている。また、すべてのボディーパーツを工場内で作れるようプレスショップを拡張。これにより年間9千回分のトラック輸送を削減している。