トヨタ自動車は1日、聴覚や言語に障害のあるユーザー向けに「手話通訳サービス」を開始したと発表した。スマートフォンやタブレット端末のビデオ通話機能を活用し、手話や筆談でユーザーの問い合わせに対応する。顧客の問い合わせに手話で対応するサービスを提供するのは国内完成車メーカーで初めてという。

 聴覚や言語に障害のある人が問い合わせをする場合、メールやチャット、手紙が用いられるが、応答に時間がかかることが課題だった。サービスはトヨタのホームページから利用可能で、手話通訳を手がけるプラスヴォイスの通訳者を経由してユーザーの問い合わせに対応する。

 トヨタによると、全国で34万1千人が対象の障害を抱えているという。2008年、12年の道路交通法改正により、免許取得者は約4万人と増加傾向にある。このため、異業種で導入される手話通訳による応対へのニーズが高まっていた。