スズキは26日、中古車のサブスクリプション(定額利用)サービス「スズキ定額マイカー」を開始したと発表した。先進安全機能を装備し、新車登録から3年以内の高年式車が対象で、利用料金は軽乗用車「アルト」で月額2万9千円(消費税込み)とする。契約期間は6カ月限定とし、短期的にクルマを利用したい消費者をターゲットに据える。まずは埼玉県と大阪府で限定的に開始して市場ニーズを探りつつ、順次全国にサービスを拡大していく。

 同サービスは専用サイトから申し込みが可能で、契約や登録手続きまでをインターネットと郵送手続きで完結できる。支払い方法はクレジットカード。対象車種は軽自動車がアルトをはじめ「ワゴンR」「スペーシア」「ハスラー」など6車種、登録車は「スイフト」「ソリオ」「クロスビー」の3車種を用意する。装備は予防安全技術「スズキセーフティサポート」をはじめ、ナビゲーションやドライブレコーダーを標準装備する。

 取り扱い拠点は、スズキ自販関東の「U'sステーション大宮中央」(埼玉県さいたま市)と、スズキ自販関西の「U'sステーション枚方」(大阪府枚方市)の2拠点。申し込み対象者は埼玉、大阪在住者に限定する。それぞれ10台程度の在庫からスタートし、需要に応じて在庫数を増やしていく方針だ。

 中古車のサブスクサービスを巡っては、ホンダが2020年1月に「ホンダマンスリーオーナー」を埼玉県内でスタートさせ、現在は全国100店舗以上に取扱店を拡大している。スバルも中古車サブスクを神奈川県と新潟県で展開している。いずれも一般的なリース契約より短い期間の利用を可能とし、さらに車両を中古車とすることで新車のサブスクよりも月額料金を安くし、利用者の敷居を下げることで所有とは異なる新たな需要獲得につなげる狙いだ。