アウディジャパン(マティアス・シェーパースブランドディレクター、東京都品川区)は17日、コンパクトSUVタイプの新型電気自動車(EV)「Q4 e―tron(イートロン)」「Q4スポーツバックイートロン」を発表した。イートロン取り扱いディーラーで今秋以降の発売を予定する。

 「イートロン/イートロンスポーツバック」「イートロンGT」に次ぐブランド第3弾のEVとして展開する。EV専用プラットフォーム「MEB」に総容量82㌔㍗時のバッテリーを組み合わせ、航続距離は516㌔㍍(欧州値)。チャデモ規格の125㌔㍗急速充電に対応する。後輪の駆動用モーターで、最高出力150㌔㍗、最大トルク310ニュートン㍍を発生する。

 全長4・59㍍、全幅1・87㍍のボディーには、開口部のない八角形のシングルフレームグリルなど、EVらしい意匠を取り入れた。内装には上下端の水平なステアリングホイールをアウディとして初採用し、メーターには10・25㌅の「アウディバーチャルコックピット」、センターコンソールには11・6㌅のタッチディスプレーを搭載した。AR(拡張現実)ヘッドアップディスプレー(HUD)をアウディのコンパクトセグメントとして初採用した。Q4イートロンは3グレード、Q4スポーツバックイートロンは2グレードを用意し、価格は599万~716万円(消費税込み)。

 同日に東京ミッドタウン(東京都港区)で開催した発表会で、シェーパースディレクターは「アウディの既存のEVはいずれも1千万円以上だが、一部の高所得者だけがEVに乗る時代は終わった。この変化のシンボルとなるQ4イートロンは、今後のEV販売台数構築において重要な役割を果たす」と期待を述べた。