ブリヂストンとミシュランは19日、タイヤでの再生カーボンブラックの利用拡大に向け、連携すると発表した。2022年内に再生カーボンブラックの利用拡大に向けた技術要件や課題、対策などの具体的な報告を行う。タイヤのリーディングカンパニーである2社がタイヤ原材料のリサイクルで連携することにより、業界での共同イニシアチブを取る。

 カーボンブラックに占める再生カーボンブラックの割合はグローバル全体で1%未満にとどまっている。原材料のリサイクルに向けた取り組みがタイヤ業界では、活発化しているものの、個社ごとの取り組みでは業界全体の循環型システム構築ができず、利用拡大が広がっていない。今回の連携で、業界全体での再生カーボンブラック利用拡大に向けた方針を検討する。

 個社ごとの取り組みではブリヂストンは、米国子会社で、廃タイヤを熱分解して再生カーボンブラックを回収し、タイヤ製造に使用して販売している。ミシュランでは、チリに同社初のリサイクルプラントを建設中で23年に稼働を予定している。

 将来的には、他のタイヤメーカーを含めたステークホルダーとの連携も視野に入れ、業界に向けた再生カーボンブラック利用拡大に向け提言していく。