スバルは19日、人工知能(AI)開発拠点のスバルラボ(東京都渋谷区)でデータ分析コンペティション「スバル画像認識チャレンジ」を開催すると発表した。先進運転支援システム「アイサイト」の画像データを用いた物体速度検出アルゴリズムを公募する。自動車メーカーが運転支援機能のアルゴリズムを公募するのは珍しい。自動運転技術の開発競争が激しくなる中、スバルでは内製にこだわらず社外の知見を採り入れるオープンイノベーションで研究開発を加速させる。

 データ分析などIT開発のコンペサイトを運営するSIGNATEで募集する。アイサイトの画像データ12万枚以上を開放し、画像認識で先行車などの速度を検出するアルゴリズムを募る。

 すでに現行のアイサイトでも物体速度検出は可能だが、新たな速度検出アルゴリズムを社外から募る。優秀成績者には報奨金も用意する。開催期間は19日から2022年1月31日まで。

 オープンイノベーションにより社外エンジニアとの接点創出も狙う。20年12月に開設したスバルラボでは、IT企業が集積する地の利を生かして、ITやAIに強い人材の確保に取り組んでいる。今回のコンペもこうした取り組みの一環で、社外のエンジニアとの接点創出にもつなげたい考え。スバルラボではアイサイトに組み合わせるAIを開発し、25年以降に実用化する方針だ。