スバルは5日、2022年3月期通期連結業績予想を下方修正して発表した。半導体供給不足や東南アジアでの部品調達の滞りによる生産調整の影響で、前回発表した従来予想に対し、売上高は4千億円減、営業利益は500億円減、当期純利益は300億円減を見込む。世界販売台数計画は、前年に新型コロナウイルス禍からの市場回復が早かった米国と中国の減少を踏まえ前年同期比3・5%減の83万台に引き下げた。

 4~9月期はコロナ禍の影響を受けた一方、各種費用の見直しや保証修理費の削減、販売インセンティブの抑制とともに、低在庫下での高効率なオペレーションを推進した。中村知美社長は「コロナ禍での学びを生かし、より筋肉質な体質への変革を目指したい」と述べた。

 4~9月期の連結販売台数は、前年同期比3・3%増の37万5千台だった。国内は同4・5%増の4万4千台で、海外は同3・2%増の33万1千台。米国や中国で減少したが欧州やその他地域で伸ばした。

 原材料価格の高騰や販売台数増に伴う費用増などが減益要因となったが、国内外での新車販売増などで営業利益は増加した。米国での販売奨励金は前年同期に比べ台当たり450㌦減の900㌦となり、総額で118億円を削減した。