三菱重工業は27日、自動バレーパーキングと完成車の自動搬送を可能とする自動搬送ロボットを活用した新事業を仏ベンチャー企業のスタンレーロボティクス(SR)と共同展開していくと発表した。SRの自動搬送ロボットに三菱重工グループの無人システム監視・管理技術などを組み合わせる。自動搬送ロボットの普及により、大型駐車場における利用者の利便性向上を図るほか、完成車搬送における労働者不足の解消につなげる狙い。

 SRはすでに自動バレーパーキングサービスを展開しており、フランスや英国の空港で運用実績を持つ。自動バレーパーキングによって、ショッピングモールやテーマーパークなどでも駐車場スペースの有効活用が可能とする。

 また、完成車搬送については自動車工場内での自動搬送を可能とするほか、キャリアカーへの積載などを自動化し、低コストで安全な搬送を実現できるとしている。

 今後、自動バレーパーキング導入に向けて、三菱地所と実証実験の協力を得ることで合意しており、大型商業施設や空港を候補に実証実験の具体的な計画を策定する方針だ。