JFEスチールは、超高張力鋼板(超ハイテン材)の独自成形技術を用いた1・5ギガパスカル (1470メガパスカル )級の超ハイテン材が、新型レクサス「NX」のルーフセンターリンフォースに採用されたと発表した。鋼板のプレス時に発生する元の形に復元する現象であるスプリングバックを低減させる「ストレスリバース工法」を利用している。同工法を採用した自動車部品の採用は初めてとなる。
ストレスリバース工法は、鋼板が変形する方向を逆にした直後の変形応力は小さくなるという鋼板特性「バウシンガー効果」を活用している。プレス成形時に材料に残る応力を低減させることができる特徴を持つ。超高張力鋼板は通常の鋼板に比べてスプリングバックが大きくなるため、スプリングバック後に正しい部品形状となるよう金型形状をより精密に設計する必要があり、事前の金型製作には多大な時間やコストがかかっていた。