トヨタユーゼック(北口武志社長、千葉市美浜区)は21日、GRガレージ初の中古車専門店を静岡県袋井市で2022年4月にオープンすると発表した。同社が持つ中古車流通、小売りのノウハウを活用し、中古スポーツカーの市場を開拓する。同時期に開設する中古車オークション会場「TAA静岡サテライト会場」の敷地内で営業する計画で、AA会場と小売店が併設する初の複合拠点となる。

 約5600平方メートルの敷地に店舗を新設し、約30台のスポーツタイプの中古車を並べる。中古車のみを扱うGRガレージ店は全国で初めて。5ストールのサービス工場のほか、専用の試乗コースも用意する。

 スポーツタイプのカスタマイズカーなどは社外パーツを使用しているケースが多いため、トヨタ系ディーラーなどで扱うケースは少なく、中古車専業店などの存在感が強い傾向がある。まずはトヨタの子会社で中古車政策の戦略会社と位置付けられる同社が、スポーツタイプの中古車専門店を展開し、市場を確認する。

 同時期に開設する常設AA会場「TAA静岡サテライト会場」は、約3万5千平方メートルの敷地にポス席や調整室、検査棟を備えた常設会場を建てる。三重県川越町のTAA中部会場の1コーナーとして競りを行い、これまで空白地だった静岡県と周辺地域のAA需要を取り込む。