杉江社長(写真左)

 電動車いすなど小型モビリティの開発・販売を手掛けるWHILL(ウィル、杉江理社長、東京都品川区)は19日、同社初の折り畳み可能な電動車いす「ウィル モデルF」を11月1日に発売すると発表した。可搬性や車両への積載性を高め、外出先における電動車いすを使った移動の需要を取り込む。

 新型モデルの重量は、従来品の「モデルC2」と比べて約50%減の26・7キログラム(バッテリー含む)、折り畳み時の前後長は465ミリメートルと大幅に小型軽量化した。

 19日の発表会で杉江社長は「狭い玄関での置き場所や、重さ、価格の高さがこれまでの課題だった。これを解消し、公共交通機関との相性なども高めた」と折り畳みモデルならではの利点を説明。外出先での近距離移動需要を見込んで旅行・宿泊事業者などへの展開も強化し、現在約3千ある取り扱い店を「2024年までに1万拠点に引き上げたい」と拡販への意欲を示した。

 価格は26万8千円(非課税)。合わせて、3日間から最大30日間レンタルできる「ウィル日額レンタル」を11月1日に開始する。利用料金は3日間の利用で2万320円(送料込み)。同社によると、電動車いすの一般ユーザー向け短期レンタルサービスは国内初だという。

(2021/10/20修正)