グッドイヤーカラーのヤリス
イーグルF1スポーツは、エントリー層の裾野を広げる新モデル
ヤリスカップをワンメイクでサポートする

 エントリーモデルからスポーツ走行向け、SUV用など幅広い車種に対応するハイパフォーマンスタイヤ「イーグル」シリーズを販売する日本グッドイヤー。ナスカーやル・マンなどのモータースポーツで世界的に活躍するブランドだ。国内では、21年に開幕した「トヨタガズーレーシングヤリスカップ」で、イーグル「RSスポーツSスペック」をワンメイク供給。これまでのヴィッツカップに供給してきた流れを汲み、日本のモータースポーツの活性化に貢献している。

 イーグルシリーズは5種をラインアップし、車の性能や使い方によって類別される。ピュアスポーツ向けのRSスポーツSスペックは前述したヤリスカップへ供給されているとおり、スポーツ走行で「勝つ」ためのハイグリップタイヤ。熱ダレに強く、低温時からも高いグリップ力を発揮。高次元の限界性能と、操縦安定性を両立し、サーキット走行に最適でスポーツカーとの相性は抜群だ。「スポーツ走行をもっと手軽に」をコンセプトに、21年2月に発売した「F1スポーツ」。静粛性と快適性を保ちながら、高い運動性能が持ち味のエントリースポーツタイヤだ。16~19と幅広いサイズラインアップで多様な車種に対応する。

 90年代のスポーツカー全盛期と比べて車種は減少傾向にある。そこで高性能なセダンや、走りの質が高い輸入車などをターゲットにしたフラッグシップタイヤ「F1アシンメトリック5」も展開する。車の性能とタイヤのバランスを重要視するユーザーから支持を受け、車重をものともしない高い操舵追従性と高いグリップ力と十分な快適性が持ち味だ。他にも、SUV向け「F1アシメトリック3SUV」や、商用車向け「#1ナスカー」を用意し、プレミアムな走りをどんな車種でも楽しめるようラインアップを揃えている。

 ヤリスカップではタイヤの供給だけでなく、出場チームのサポートも実施している。トヨタ事業企画部がトヨタガズーレーシングと協業し、レース出場の敷居を下げる取り組みを強化。レース出場に向けた流れをホームページなどで分かりやすく解説し、初心者や女性でも気軽に参加できることをアピールする。

 レースの会場では、スーパーGTでタイヤ交換作業を行うプロサービススタッフを配置し、タイヤの効果的な使い方も助言するなど出場チームの手厚いサポートを行う。更に、初出場のチームにレースメカニックを派遣し、サービス時の不安の解消や作業のサポートも実施することでレースのノウハウを蓄積させ、次回参戦時の能力向上にも役立たせる狙いがある。タイヤのサポートだけでなく参加者と触れ合うことで、新たな顧客開拓やファン作りを強めていく姿勢だ。

 11月にヤリスカップの初年シリーズが幕を閉じる。来年度の開催に向けて、参加者の誘致活動に取り組み、モータースポーツの更なる盛り上がりに貢献する。そして、国内モータースポーツ活動へのタイヤ供給や支援などでイーグルブランドの一層の認知度向上を図っていく。