ロールス・ロイス・モーター・カーズは、同社として初となる電気自動車(EV)「スペクター」を開発したと発表した。今後、公道試験を実施して2023年10~12月期に市場投入する予定。また、同社は30年までに内燃機関から撤退してロールス・ロイスのすべてのモデルをEVにする計画も公表した。

 同社は11年に実際に走行できるEV「オールエレクトリックファントム102EX」を公開、13年にはEV「103EX」を発表するなど、電動化に向けて準備してきた。初の市販EVとなるスペクターは、17年に発表した「ファントム」に採用したロールス・ロイス独自のスペースフレーム構造「アルミニウム・アーキテクチャー」を採用する。

 今後の公道試験は世界各地を合計250万キロメートル走行する計画で、ロールス・ロイスの歴史上、最も厳しいテストプログラムとなるという。

 市販用EVの発表に合わせて同社は30年までにすべてのモデルをEVにする目標も掲げた。メルセデス・ベンツやボルボなど、欧州高級車ブランドは相次いで内燃機関車からの撤退を表明している。