世界最大の市場規模を誇る米国と中国の新車販売が低迷している。中国では日本の乗用車メーカー全6社がマイナスとなり、米国もトヨタ自動車やホンダなどが前年同月の実績を下回った。世界的な半導体不足による影響に加えて、深刻化する東南アジアの新型コロナウイルス感染拡大による部品調達難で各メーカーが減産を余儀なくされ、販売が大きく落ち込んでいる。

 中国汽車工業協会が3日に発表した8月の市場見通しによると、新車販売台数は21・8%減の171万1千台となり4カ月連続のマイナスだった。日本メーカー6社の新車販売台数も前年同月比20・5%減の36万9368台と、4カ月連続のマイナスとなった。

 トヨタの中国販売は同11・9%減の14万4800台と、2カ月ぶりのマイナスとなった。「RAV4」「ワイルドランダー」といったSUVの販売が好調だったものの、東南アジアからの部品供給不足による減産影響に加えて国内新型コロナ感染による一部販売店の営業停止などが影響した。日産自動車は「アルティマ」が同28・5%増となるなどセダンが好調だったが、乗用車と商用車を合わせた台数は同10・6%減の11万3166台となった。ホンダは同38・3%減の9万1694台と、4カ月連続のマイナスとなった。マツダ、スバル、三菱自動車も前年割れとなった。

 米国も稼働停止による新車販売の低迷が表面化している。米国での単月販売実績を公表している日本メーカー4社の8月の新車販売台数合計は同7・9%減の37万9358台となり、2カ月ぶりにマイナスに転じた。ホンダはライトトラックの「HR―V」と「パスポート」の販売が過去最高を記録したものの、部品供給不足の影響が避けられず同15・6%減の11万4656台となった。スバルも半導体不足による在庫不足によって同14・7%減の4万9373台となった。

 トヨタは同2・0%減の18万8067台だったが、稼働日調整後のDSR(1日当たりの販売台数)で見ると同2・0%増となり、販売は堅調に推移している。マツダは「CX―30」などSUVが好調で同4・5%増の2万7262台となり6カ月連続でプラスとなった。

 市場調査会社のマークラインズによると、8月の米国新車販売台数は同17・2%減の109万5521台だった。寒波の影響で2桁減となった2月以来、6カ月ぶりにマイナスに転じた。コロナ禍前の19年8月比でも33・6%減と大きく落ち込んだ。同社によると、部品不足による減産影響で「8月の在庫日数は、7月の22日に続き23日と改善していない」。トヨタが9月の世界生産を当初計画から4割減少するなど、在庫不足は当面続くとみられる。