帝京大学医学部附属病院 外傷センター 鈴木卓

〇どこが骨折するのか骨盤は上半身と下半身をつなぐ要の位置にあり、リング状の構造をしている。内部には大切な血管や神経、内臓があり、頭部から脊椎を伝わってきた重みを脚に伝達する重要な役割を持つ。骨盤の両側はカップ状に凹んでいて寛骨臼と呼ばれ、丸い大腿骨頭との間で股関節を形作っている。臼状関節とも呼ばれ、人体で最大の荷重負荷に耐え得る安定した構造となっ…