CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都千代田区)は、2021年7月度のCM好感度ランキングを公表した。前月順位を落とした携帯キャリアではソフトバンクが首位、楽天モバイルがトップスリー入り。ソファーの「ヨギボー」やサントリースピリッツ「こだわり酒場のレモンサワー」がトップテン圏内に登場した。自動車業類は6カ月連続でトップテンを逃した。
東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3千人にCMの印象やその商品に対する購買意向などを聞いた。今回の対象期間の21年6月20日~7月19日に放映された全CMは2575銘柄(前月比85銘柄増)。このうち、自動車業類は66銘柄(同1銘柄増)だった。
自動車業類ではトヨタ自動車「トヨタイムズキャンペーン」がトップテン圏外から首位に浮上し、スズキ「スペーシア」とホンダ「ヴェゼル」でトップスリーを占めた。また日産自動車「ノート」、スズキ「ハスラー」、いすゞ自動車「エルフ」がトップテンに入った。CM総研はこれらの中からトヨタイムズに注目した。
トヨタイムズがCM好感度業類1位になるのは20年6月度以来13カ月ぶり。豊田章男社長がドライバーとして参加し、水素エンジン搭載車で出場した富士スピードウェイでの24時間耐久レースの模様を、香川照之氏や同社社員の森田京之介氏がレポートする内容。60秒CMでは、豊田社長が水素エンジンについて「未来のカーボンニュートラルに向けて、新たな選択肢を作ろうじゃないか」などと語る場面も描かれた。
水素エンジンの開発という同社の先進的な取り組みを強く印象づけ、50歳代や20歳代の男性層から多数得票した。CM好感要因の「企業姿勢にウソがない」では総合1位(全2575銘柄)、「時代の先端を感じた」では総合3位をマークした。