ホンダは4日、2022年3月期の営業利益見通しを上方修正し、期初想定よりも1200億円多い7800億円に引き上げたと発表した。新型コロナウイルスの感染再拡大や半導体不足の影響を反映して四輪車の販売台数計画を15万台下方修正するものの、販売費や一般管理費の抑制、為替影響などで吸収し、収益を積み上げる。売上収益と当期利益の見通しもそれぞれ2500億円、800億円上方修正する。
通期の四輪車販売台数計画は500万台から485万台に引き下げる。新型コロナ感染拡大が進むアジアで11万台の減少を見込む。一方、営業利益は期初見通しと比べてコストダウン効果が410億円、販売管理費の効率化が360億円、円安が480億円の増益要因となり、通期で7800億円の営業利益を見込む。
21年4~6月期は、売上収益が前年同期比68・7%増の3兆5838億円、営業利益は2432億円(前年同期は1136億円の赤字)だった。倉石誠司副社長は「通期計画を上方修正したが、先行きは不透明だ」と述べ、今後の市場環境を慎重にみていく考えを示した。