三菱自動車は27日、2022年3月期の営業利益見通しを従来計画比よりも100億円多い400億円に上方修正したと発表した。売上高は200億円増の2兆800億円、最終利益は50億円増の150億円を見込む。費用抑制の効果が想定よりも出ているほか、為替環境が好転したことを反映した。世界販売台数見通しも10万台多い96万7千台に引き上げた。
2021年4~6月期の営業利益は105億円(前年同期は533億円の損失)となり、20年1~3月期以来5四半期ぶりに営業黒字に転じた。構造改革の成果が107億円の増益効果となったほか、北米で発売した新型「アウトランダー」が好調に推移した。世界販売台数は前年同期比65・5%増の23万台だった。円安の増益効果も大きく、4~6月期の営業利益に118億円の増益効果をもたらした。
一方、通期の見通しについては、最高財務責任者(CFO)の池谷光司副社長は感染の再拡大などを踏まえて「不透明な部分もある」とした上で新型車の投入積極化などで計画達成を目指す考えを示した。通期予想の前提為替レートは1ドル=107円、1ユーロ=131円とした。