ジヤトコ(中塚晃章社長、静岡県富士市)は、中・大型前輪駆動車用の新型無段変速機(CVT)「ジヤトコCVT─X」を開発したと発表した。オイルポンプやベアリングなどを改良したことで、従来の同クラスCVTに比べて約30%フリクションを低減した。

 同製品ではこのほか、変速機構として新たに採用したチェーンでピン間のピッチを現行製品と比べて10%短くしたことにより、巻き付き径が小さくなり変速比幅8・2を実現。これにより高速走行時のエンジン回転数を低回転化できる。また、トルクコンバーターのロックアップ構造も見直し、燃費性能を従来品に比べて8%向上させた。

 さらに、ピン間の距離に従来のピッチとショートピッチの両方を配置したランダムピッチチェーンと新形状の高剛性チェーンガイドを採用したことで弦振動を抑え、静粛性を高めた。