メルセデス・ベンツ日本(MBJ、上野金太郎社長、東京都品川区)は1日、6年ぶりに全面改良した「メルセデス・マイバッハSクラス」と、マイバッハブランド初となるSUV「メルセデス・マイバッハGLS」のプレス発表会を都内で開いた。
マイバッハSクラスは、今年1月に全面改良して発売した「Sクラス」のロングホイールベースモデルからさらにホイールベースを180ミリメートル拡張し、後席の居住性を向上させたほか、後席ドアには電動開閉機能も標準装備。サスペンション技術「E―アクティブボディーコントロール」により、減衰力を個別調整可能として乗り心地を高めたほか、側面衝突時に瞬時に車高を上げ、頑強なサイドシルで衝撃を受け止めることで被害を軽減する。
全モデルを四輪駆動とし、排気量4・0リットルV型8気筒ツインターボエンジンと48ボルトマイルドハイブリッドシステムを搭載した「メルセデス・マイバッハS580 4MATIC」と、6・0リットルV型12気筒ツインターボエンジンの「メルセデス・マイバッハS680 4MATIC」の2モデルを展開する。価格はそれぞれ2648万円、3201万円(消費税込み)。
初投入するマイバッハGLSは、同社のSUVラインアップとして唯一「スリーポインテッドスター」のボンネットマスコットを採用するなど高級感を追求。後席をベース車の「GLS」より120ミリメートル後方に、30ミリメートル内側に配置した4人乗り仕様として、居住性も高めた。4・0リットルV型8気筒ツインターボエンジンに48ボルトマイルドハイブリッドシステムを組み合わせ、システム総合では最高出力410キロワット、最大トルク730ニュートンメートルを発生する。
上野社長は「SUV人気の中で高級感あるモデルを求める声は多く、マイバッハGLSには期待を持っている。予約状況を見ると、年内配車分は足りなくなりそうな勢いだ」と手応えを示した。納車時期はマイバッハSクラスが11月以降を予定しており、「メルセデス・ベンツ全体では半導体不足などの影響を受けているものの、両モデルに関しては現時点で生産遅延はない」(同)という。