トヨタ自動車は12日、7年ぶりに全面改良したレクサス「NX」をオンラインで世界初公開した。レクサス初のプラグインハイブリッド車(PHV)や新開発の2・4㍑直列4気筒ターボエンジンなどを設定する。日本では今秋に発売する。

 2014年に初代モデルが登場したNXは、レクサスのSUVで「RX」と「UX」の中間に位置する。これまでに90カ国・地域で約100万台を販売した。

 PHVに搭載するリチウムイオン電池の電力量は18・1㌔㍗時で、EV走行距離は公開していないが、「RAV4 PHV」(95㌔㍍)と同程度とみられる。電池残量や目的地までの経路、交通情報を基にした「先読みEV/HVモード切り替え制御」も新たに採用し、より効率的にエネルギーを活用できるようにする。

 パワートレインはこのほか、2・5㍑直4エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド車(HV)など6種類のパワートレインを用意。新開発のターボエンジンはターボと触媒の配置を近付けるなどして排気・燃費規制に対応する。 安全面では最新の「レクサス・セーフティシステム・プラス」を搭載。OTA(オーバー・ジ・エアー)と呼ばれる無線更新によるアップデート機能も備える。また、ドア開閉を電気で制御する「eラッチシステム」を採用し、降車時に接近車両を検知するとドア開放をキャンセルする世界初の機能も付けた。

 外装デザインは、新しい「スピンドルグリル」の形状やレクサスのロゴマークを配したリア回りが特徴で、インテリアでは人間中心のコックピットデザイン「タズナコンセプト」を採り入れた。