山口自動車商会の新本社屋。木骨コンクリート造りの2階建て。屋根には「Ford」のロゴ文字看板(山口日産提供)

自動車に人生を賭けて挑み続けた内海舛一氏は、新たな舞台に立つ。自からの会社「千歳商会」はたたみ、これまでの経験を乞われ、日本フォードの販売代理店である「山口自動車商会」に入社し、「水を得た魚」の心境で自動車の販売、整備に専念する。山口でも皇太子や皇族の方々の行啓で自動車が使用され、人々から注目を集めるようになってきていた。だが、恐慌、軍国主義、戦…