国内タイヤメーカー4社の2021年1~3月期連結業績は、年末年始の寒波などの影響で冬用の市販用タイヤの販売が好調だったことや、前年同期に新型コロナウイルス感染拡大による影響もあった反動で、今期は4社とも増収増益となった。ただ、半導体不足による自動車メーカーの減産や生産停止、コンテナ不足などによる物流の停滞など先行き懸念材料は残る。

 事業利益では、住友ゴム工業が前年同期と比べて5倍以上、横浜ゴムが約8倍と大幅増益となった。横浜ゴムは売上高、営業利益、当期利益が過去最高となった。両社とも年末年始の寒波によるスタッドレスタイヤ需要の増加などを背景に国内の補修用タイヤ販売が伸びた。

 ブリヂストンは新車用・補修用ともに高インチタイヤの販売が増加した。北米では新車用、日本や欧州では補修用の販売本数が前年同期を上回った。トーヨータイヤは北米でのワイドトラックやSUV用など、付加価値の高い大径タイヤの販売が好調で営業利益率が14・5%となり、コロナ禍前の19年1~3月期との比較でも3・2㌽アップ、前年同期比では6・1㌽増にまで改善した。

 今期の通期業績予想は、ブリヂストンを除く3社が上方修正した。住友ゴムは当初予想から売上高を400億円増となる9100億円、営業利益を40億円増の470億円に引き上げた。横浜ゴムは売上高を200億円増の6400億円、当期利益を70億円増の560億円を見込む。トーヨータイヤは為替差益が想定以上となる見通しから経常利益と当期純利益のみ上方修正した。

 日系タイヤ各社の業績は改善しているものの、コロナ禍の影響や、半導体不足に伴う自動車生産の不安定化など、先行きが不透明な要素も多い。業績好調だったブリヂストンは前回予想を据え置き、今後の市場動向を注視する。