ナンバープレートの交換を次回車検時まで猶予して利便性を高める(東京モーターショー「ナンバー展」)

 引越時に多くのユーザーが面倒に感じる愛車の住所変更手続きの負担が軽減される。国土交通省は2022年1月にも「自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)」を利用したオンライン手続きで、引っ越し後のナンバープレート交換を次回車検まで猶予する特例措置を設けることを決めた。警察庁も来年度中に「保管場所標章」のステッカーを郵送できるよう調整を始めた。河野太郎行政改革担当相は自動車免許証の住所変更なども含めた手続きの一本化を「最終的に目指す」意向を示しており、自動車関連手続きのデジタル化の加速に力を入れる考えだ。

 国交省が新設する特例措置を利用すると、所管の運輸支局に赴くことなく必要な手続きを完了できる。OSSに接続してオンラインで変更登録を申請。約1週間の審査完了後、ユーザーには手元の自動車検査証(車検証)を運輸支局まで郵送した後、新たな車検証が送付される。車検証は新しい登録番号で発行されるが、備考欄に従来の登録番号を記載して、プレートの交換なしでも次回車検まで車両を運行できるようにする。

 国交省では17年4月から対応可能エリアで、OSSによる変更登録を受け付けてきた。しかし、運輸支局に車両を持ち込み、車検証とプレートの交換、ナンバー封印を行う必要があった。特例措置ではプレート交換に猶予期間を設け、車の所有者が手続するタイミングを選びやすくする。

 ただ注意点がある。車両運行の際には車検証の携帯が必須のため、オンライン手続きでも郵送により車検証を入れ替えている間は「運行しないことを条件とする」(国交省)という。国交省では古い車検証が到着次第、直ちに送付するスキームを想定しており、ほとんどの場合、発送から到着まで2日程度で済むとみる。しかし、支局が稼働していない土日祝日をはさむと、車に乗れない期間が伸びる可能性がありそうだ。

 利便性の向上では、車検時に整備事業者がプレート交換できるようにすることも予定する。これにより、ユーザーは運輸支局に出向く必要をなくせる。国交省は今後、OSSの改修に合わせて、整備工場でのプレート交換の制度設計を詰める計画だ。

 さらに、河野行革担当相は、引っ越し時の車の行政手続きの簡素化に向けて、保管場所標章について警察庁に「(車庫を)確認した際に(標章を)渡せばいいのではないか」と効率化を要望した。こうして手間が少なくなれば、ユーザーの適正な手続きを促し、不正な車両保管の防止にもつながりそうだ。