登録車と軽自動車を合わせた4月の車名別新車販売ランキングは、トヨタ自動車「ヤリス」が8カ月連続でトップだった。トヨタの登録車がトップ10のうち6車種となるなど、各セグメントで存在感を高めている。一方、ホンダ「フィット」が20年2月の全面改良後で最も少ない台数となり苦戦した。

 全店舗全車種販売から1年が経過したトヨタの好調ぶりが鮮明だ。トップのヤリスが1万9974台(うちヤリスクロス8044台)と2万台に迫ったほか、「ルーミー」も1万台を超えて登録車と軽を合わせた総合ランキングで過去最高となる3位に入った。このほかトップ10に「カローラ」「ライズ」「アルファード」「ハリアー」がランクインし、コンパクト、SUV、ミニバンの各セグメントでトップに立った。

 登録車ランキングでは、スズキのトールワゴン「ソリオ」が2011年1月以来10年3カ月ぶりにトップ10入りを果たした。日本自動車販売協会連合会(自販連、加藤和夫会長)が11日発表したランキングによると、ソリオは4966台となり、前月から5ランクアップ。スズキのモデルがトップ10に入るのは、12年4月に8位だった「スイフト」以来だ。

 このほか日産自動車「ノート」が7位、ホンダ「フリード」が9位だった。フィットは3月に9231台と1万台にあと一歩に迫っていたものの、4月は3359台と失速。半導体不足による減産などが響き全面改良直前に近い水準にまで低迷した。

 全国軽自動車協会連合会(全軽自協、堀井仁会長)のまとめによると、「N―BOX(エヌボックス)」が17カ月連続で軽ランキングトップだった。スズキ「スペーシア」は6カ月連続の2位。3位の「ムーヴ」は、スライドドアを採用するダイハツ工業「ムーヴキャンバス」が販売を伸ばし、18年10月以来2年6カ月ぶりに同「タント」を上回った。