グループPSAジャパン(東京都目黒区)は、コロナ禍でも新車販売が好調だ。3ブランド合算での21年1~3月累計の新車販売台数は5837台で、同期間として過去最高を記録した。1月に就任した木村隆之(きむら・たかゆき)社長に、同社四つ目の取り扱いブランド「オペル」の導入や取り組み方針などについて話を聞いた。(織部 泰)

 ―1月に社長に就任した。自社と輸入車市場をどう見ている

 「輸入車市場は成熟し、ニーズが多様化している。ドイツ車一辺倒というわけではなく、イタリア車やアメリカ車、フランス車も伸びてきている。私たちのブランドは、国産車からの乗り替えが6割以上となっている。追い風の状況となっており、販売に力を入れていく。ただ、半導体不足により車両供給が滞らないか心配している」

 ―21年中にオペルの国内再参入を発表していたが進ちょくは

 「コロナ禍での生産遅れをはじめ、さまざまな要因があるが年内導入にこだわらずやっていく。時期は22年第1四半期(1~3月)をめどに準備を進めている。年内に無理をして導入するにはデメリットが大きい。当初は3車種導入する予定だが、続けて新世代の車種も投入していくことになる」

 ―オペルがターゲットとしていく顧客層は

 「お客さまのデモグラフィックでは、プジョーは40歳代後半、年収中央値が1千万円。オペルは、プジョーよりも若くして43、44歳くらいを目指したい。若い方は、オペルの撤退から年月が経っているので昔の(オペルの)イメージを知らない人が多いかと思う。プジョーとは異なる方向性で、カッコいいクールなジャーマンを前面に、若い人達に向けて打ち出していく」

 ―プジョーの取り組み課題は

 「おかげさまで新規のお客さまの来場成約率が高く、好調に推移している。一方で、ディーラーのマンパワーに限界もあるため、手が回らない部分も見受けられる。オーナーのロイヤルティーを引き上げられる余地はまだまだある。車検案内のフォローを強化するなど、プジョー車からプジョー車への流れをつくっていくことが重要だ。今の商品はかなり良くなっており、従来からプジョー車に乗っている人にもしっかりとアピールすれば販売拡大につながる」

 ―電気自動車(EV)の販売状況は

 「プジョー『e―208』は、地方での需要が高い。ファーストカーではなく、遠出はしないセカンドカーとして使われることが多い。そうした意味でもe―208はEVの新たな需要を掘り起こしている。ディーラーによってはEV販売への取り組みが遅れていたこともあったが、今後は好事例を共有しながら販売台数をもっと拡大していきたい」

 ―中古車事業で注力していくことは

 「ディーラービジネスでは、中古車ビジネスをしっかりやっていくことも大切。事業拡大の余地があるかと思うが、現状も悪い状況ではなく成長を続けている。中古車をネットワーク外に出さずに販売できている」(おわり)