トヨタ自動車は27日、同社と資本提携している日系自動車メーカー4社とともに次世代の車載通信機の技術仕様を共通化すると発表した。各社が展開するコネクテッドカーの通信システムのベースとなる部分を統一することで、開発の重複をなくし、各社がそれぞれのアプリケーションやサービスの開発を手厚くする。トヨタグループ外とも連携していく方針。
車載通信機の技術仕様を統一するのはトヨタのほか、ダイハツ工業、スバル、マツダ、スズキの5社。従来は同じコネクテッドサービスを提供する場合でも各社ごとに異なるアプローチで開発を進めてきた。例えば、マツダのコネクテッドサービスの場合、トヨタのコネクテッド技術を活用するものの、通信などの仕様自体は独自のものだった。
共通化する技術仕様はトヨタの車載通信機技術をベースにする一方、開発初期の段階でトヨタ以外の4社の技術や設計思想を盛り込んだ技術仕様を確立し、各社の開発負担を軽減する。
5社によると、車載通信機と車載通信機センター間の通信方式などの仕様を共通化することで通信が安定し、オペレーターとの通話品質や接続速度が向上するという。車両データは競争領域と位置付けて共有する仕組みにはしない。