コロナ禍でも、ジープブランドを中心にFCAジャパン(東京都港区)は好調な販売を続けている。昨年はジープからプラグインハイブリッド車(PHV)を投入し、今年はフィアットブランド初の電気自動車(EV)を投入する予定だ。ポンタス・ヘグストロム社長に電動化戦略を含めて国内の方針などについて話を聞いた。

(織部 泰)

 ―今年の見通しや方針については

 「ブランド全体で好調が続いており、特にジープは高い実績を残している。今年に入ってからも1~3月のFCA全体の実績は、過去最高の実績を残すことができた」

 「今年の市場全体の見通しについては、2019年のレベルまで回復するのではないかと見ている。マーケット自体も回復傾向にあることに加えて、われわれ自身で積み上げてきたセールスの勢いがあることから、FCAとして2万5千台、ジープとしては1万5千台を超える数字を狙っていきたいと思っている」

 ―計画達成に向けての商品戦略は

 「(ジープでの)新型車の投入計画については、2つ大きなローンチを予定する。1つ目が近々に発表する『コンパス』のマイナーチェンジ。2つ目が今年下期に『グランドチェロキー』のフルモデルチェンジを行う予定だ。ただ、生産の調整などがうまくいけばこの2モデルに加えて、もう1モデル投入していきたい。記録的な台数の限定車も導入予定で、計画台数達成に向けて注力していきたい」

 ―新コーポレート・アイデンティティー(CI)の導入状況は

 「フィアットとアバルトのネットワークについては、年央に改装を終える予定で、リニューアルによってサービス能力などの向上につなげていく。ジープでは、新CIへの改装を全ディーラーで終えており、今後は販売ネットワークの拡大により販売増を狙っていく」

 ―フィアットブランド初のEV「500e」を年内に導入する予定だが

 「欧州以外で最初に導入するマーケットであることから大変うれしく思っている。日本向けのモデルが今年後半から生産開始される予定なので、発売に向けて販売店での準備を進めている。充電器などインフラを含めて整備を進めているところだ。EV取扱店舗を一部に限定しているインポーターもあるが、われわれとしては全店舗で取り扱いができるよう準備を進めている」

 ―500eに期待していることは

 「これまで日本のお客さまから高い評価をもらっていた『500』(ガソリンモデル)と比べて車体サイズがほとんど変わらないことや、日本でこういったコンパクトサイズのEV投入は初めてとなることも(販売増の)好材料につながる」

 ―販売店での急速充電器の設置計画は

 「EVを販売するからには急速充電器は欠かせない設備であり、販売店においても整備していく。設置する充電器の機種は、今後詰めていく」