メルセデス・ベンツは15日、電気自動車(EV)のフラッグシップモデル「EQS」を世界初公開した。「Sクラス」に相当し、上級モデル向けのモジュラーアーキテクチャーに基づき開発した最初のモデル。航続距離は最大770km(WLTP)を確保する。車内のインストルメントパネル全面をディスプレー化する「MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)ハイパースクリーン」を採用した。

 EQブランドとして、SUV「EQC」、ミニバン「EQV」、コンパクトSUV「EQA」に続く市販化第4弾のモデル。8月に欧州で発売する。

 「EQS450+」の最高出力は245kW、「EQS580 4MATIC」の最高出力は385kW。電池容量は107.8kW時と、EQCに比べ約26%大容量化。内製化したソフトウエアは無線更新技術「OTA(オーバー・ジ・エアー)」に対応し、エネルギーマネジメントシステムを常に最新の状態に保つ。15分の充電で300kmの走行が可能となる。

 MBUXハイパースクリーンは、3つのディスプレーをシームレスに統合。カメラが、ドライバーが助手席の画面を注視していると検知すると自動的に画面が薄暗くなる。

 オプションで「ドライブパイロット」を展開。高速道路の渋滞時などのシーンで、時速60km以下の場合、自動で走行する機能を備える。

 同社は2030年に新車販売の半分をEVとプラグインハイブリッド車が占めることを目指している。