IHIは7日、オーストリアでパワートレイン開発などを手がけるAVLと、燃料電池(FC)向け電動ターボチャージャー分野で技術協力すると発表した。IHIが持つ燃料電池車(FCV)向け電動ターボチャージャー技術とAVLのFCシステムの知見を融合し、FCパワートレインの高効率化につながる製品を開発する。
AVLが開発中の商用車向けFCシステム「ハイトラック」にIHIが開発中の電動ターボチャージャーを搭載する予定。すでにIHIが開発した電動ターボチャージャーの試作品をAVLに供給して評価しているという。同システムは出力150kWで、トラックやバスなど商用車向けFCシステムとして展開を見込む。
IHIは約20年前からFCシステム向けターボチャージャーの開発に着手している。2018年にはFCシステム向けに初のタービンを搭載した電動ターボチャージャーを製品化し、メルセデス・ベンツのFCV「GLC F―CELL」に採用された。AVLも約20年間、自動車や定置用などでFC関連事業に取り組んでいる。