BASFは、炭素繊維(CF)含有量を20~40%に強化したポリフタルアミド(PPA)「ウルトラミッドアドバンスト」の新グレードを開発したと発表した。導電性を持ち、剛性と強度を確保していることからアルミニウムやマグネシウムなどの材料との置き換えが可能としている。ボディーやパワートレイン、ギアなどの自動車構造部材を軽量化する材料として採用を狙う。

 CFを強化したPPAはガラス繊維(GF)強化ポリアミドと比べ軽量で、引張弾性率も高いとしている。CFを20%に強化したグレードでは、GFを50%充填したナイロン6やナイロン66と比べて約20%軽く、引っ張り強度は同等になるという。

 高温環境下でも引張弾性を保つ。CFを40%に強化したグレードでは120度で5千時間、150度で3千時間のヒートエイジング後でもそれぞれ引張弾性率を約100%維持できるとしている。

 ウルトラミッドアドバンスドは、低吸水性による寸法安定性や、高い耐薬品性、耐加水分解性が特徴。