日産自動車は25日、同社の先進技術を体感できるブランド体験型店舗を国内5店舗で本格稼働したと発表した。新車を販売しない専門のスタッフのもと、電動化や運転支援など「ニッサンインテリジェントモビリティ」のビジョンを試乗などを通じて伝える。セールスを目的としないことで来店の敷居を下げ、日産車を所有していない層に対するブランド理解と購入意欲の向上につなげる。
ブランド体験型店舗は、2019年秋に神奈川日産の百合ヶ丘店(川崎市麻生区)で試験運用を開始した。今回、同店舗を含め、愛知日産の春日井インター店(愛知県春日井市)や群馬日産のKit-R太田店(群馬県太田市)、松本日産の松本店(長野県松本市)、浜松日産の和田西店(浜松市東区)の5店舗で本格稼働した。新世代店舗デザインコンセプト「ニッサンリテールコンセプト」に基づいて導入地域を決め、順次全国に拡大する。
各店舗には2人の専門スタッフを配置し、顧客対応に当たる。店舗で提供する体験プログラム「ハローニッサン」は、電気自動車(EV)「リーフ」の試乗やプロパイロット2.0を搭載した「スカイライン」の高速道路での試乗など3つを用意。EV体験コース(90分)の場合、60分間の試乗の前後で日産のブランドビジョンの説明や動画視聴などのメニューを提供する。
トライアル実施中、利用者の84%が日産車の購入意欲が高まったという。これまでに累計600組以上の利用実績があるとしている。