ルノーは11日、同社が保有するダイムラー株1.54%をすべて売却すると発表した。約12億 ユーロ (約1500億円)に相当する。新型コロナウイルスの感染拡大で自動車事業が大きな打撃を受ける中、株式売却により財務の健全化を図る。16日までには売却が完了する予定。

 ルノーと日産自動車は、2010年にダイムラーと相互出資による資本・業務提携を発表した。株式売却後もダイムラーとの提携関係は維持するとしている。

 ルノーの20年12月期決算の純損益は、80億800万ユーロと過去最大の赤字幅を記録した。1月には拡大路線から収益重視へと転換を図る25年までの新中期経営計画を策定し、同年までに生産能力を19年比で23%減の310万台へと引き下げる狙い。