セルスター工業（勝永直隆社長、神奈川県大和市）は、キャンプや車中泊、電源のない屋外での作業のほか、地震や台風、豪雨などの災害時などにも大きな役割を果たす製品ラインアップを充実させている。インバーターは正弦波モデルを一昨年市場投入したほか、このほど、スマートフォンなどの充電も可能なモバイルジャンプスターターを発売した。いざという時に役立つ安心安全なツールとして訴求していく。
インバーターには、正弦波、修正（疑似）正弦波、矩形波の種類がある。それぞれ特徴があり、使用できる電化製品が異なる。正弦波は、AC電源とほぼ同様の波形で、出力波形が滑らかな曲線を描き、基本的にすべての電化製品を使用することができる。修正（疑似）正弦波は正弦波のような滑らかな波形にはならないため、使用できる電化製品が限られる。矩形波は、電圧は同じでも、出力波形はデコボコとした直線的な波形となる。そのため、精密な周波数を必要とする電子レンジや冷蔵庫、ポット、炊飯器などマイコン制御する家電製品には使用することができないものの、スマートフォン（スマホ）やパソコン、ゲームなどの充電などには十分使うことができる。
同社では正弦波インバーター「SI－1500/12V」、DC/ACインバーターとして「PI－350/12V」などの製品をラインアップする。SI－1500／12Vは、家庭用コンセントと同じAC100Ｖ出力で、電子レンジ、IH炊飯器、電気ポット、電磁調理器、電気毛布、扇風機などを使うことができる。車載用バッテリーと接続して、AC100Ｖ出力コンセント2系統と5Ｖ2・4Ａ USB出力2系統を同時に使用できる。
DC/ACインバーターのPI－350／12Ｖは、スマホやタブレットなどのUSB機器、ACコンセントも使えるため家電の電源確保にも効果を発揮するコンパクトインバーター。使用方法はシガーソケットもしくはバッテリー端子から接続するだけ。簡単な操作性のため、だれでも簡単に使用することができる。万が一のトラブルを未然に防ぐための出力オーバーや出力ショート、異常温度検出などの保護機能も備え、安心安全に使うことが可能だ。
2月末に市場投入したモバイルジャンプスターター「MJP―3000」は、急なバッテリーあがりやスマートフォンの充電にも使える利便性の高い1台。内蔵バッテリー容量は8000mAh。12Ｖ専用で、3千CCまでのガソリン車と2千CCまでのディーゼル車に対応。始動電流は200Ａ、最大出力電流は400Ａとなる。5つの点灯モードを備えるLEDライトを搭載し、暗所での作業や緊急時、災害時などさまざまなシーンでの活用が可能だ。本体はシガーソケットでの充電にも対応する。
