日本製鉄は9日、東京製綱に対して実施していた株式公開買い付け(TOB)が成立したと発表した。東京製綱の経営陣はTOBに反対していた。

 日本製鉄が8日まで実施したTOBには、予定していた上限の162万5571株を上回る応募があった。TOBの成立で、日本製鉄の東京製綱への出資比率は9.9%から19.9%に上がる。

 日本製鉄は1970年、前身の富士製鐵時代に東京製鉄に資本参加した。東京製綱の経営改善や取締役会の独立性を確保することなどを理由に、1月22日から敵対的TOBを開始した。