トヨタ自動車は、「RAV4 PHV(プラグインハイブリッド)」の受注を再開した。駆動用電池の生産計画が固まり、今年9月までに受注残を解消するめどがついた。ただ、トヨタは新型PHVを追加する計画もあり、電池の引き合いがさらに増える可能性もある。PHV市場そのものが拡大する兆しもあり、駆動用電池の生産体制や販売戦略の見直しが求められそうだ。

 RAV4 PHVは昨年6月に発売したが、発売後1カ月で月販300台の計画を上回る3千台以上の受注があったもよう。パナソニックとの電池合弁会社のプライムプラネットエナジー&ソリューションズが供給する駆動用リチウムイオン電池に限りがある上、政府による補助金の関係で、納車が年度をまたぐと補助額が変わる可能性があり、翌月に受注を停止していた。このほどリチウムイオン電池の年度生産計画が固まり、販社に受注再開を通知した。国内向けの供給枠を増やしたとの情報もある。

 PHVは外部電力を併用し、一定の距離を電気自動車(EV)として走行できる電動車。電池が切れて立ち往生する心配がなく、使用条件によっては高い二酸化炭素(CO2)削減効果が期待できる。半面、ハイブリッド車(HV)より割高で、性能差を顧客に説明しにくいこともあり、国内のPHV市場はトヨタが2代目「プリウスPHV」を発売した2017年の3万4千台がピークだ。

 ただ、近年は輸入車を中心に車種が増え、日系メーカーでも三菱自動車が「アウトランダー」や「エクリプスクロス」にPHVを追加。こうした車両は環境性能に加え、PHVの電力を活かした走行性能をPRしている。RAV4 PHVもベース車より約60万円高い(補助金利用の場合)が、HVよりシステム出力を4割近く増やし、0~100㌔㍍/時までの加速は6秒とスポーツカー並みの性能を持たせた点が好調な受注の一因と見られる。

 トヨタは、年内に全面改良するレクサス「NX」にもPHV仕様を追加で設定する計画だ。販売機会を逃さないためにも、初期受注のPHV比率を見直したり、駆動用電池の供給体制をさらに整えることが課題になりそうだ。