京阪バス(鈴木一也社長、京都市南区)は24日、中国電気自動車(EV)大手のBYDの電気バスを活用した実証実験を開始すると発表した。京都駅と京阪電車七条駅及び梅小路を結ぶ路線バスの全4車両を電気バスに変更し、電動化に伴う運行上の課題やコスト面の検証を行う。複数台で運行する路線バスの1路線すべてを電気バスで行うのは日本初の取り組み。

 京阪バスとBYD日本法人のビーワイディージャパン(劉学亮社長、横浜市神奈川区)、関西電力は同日、業務提携を結んだ。京阪バスが電動化に伴う運行などの影響を確認し、関西電力が最適なエネルギーマネジメントシステムを構築、BYDジャパンは電気バスの技術的サポートに加えて実証に必要な走行実績データーなどの提供を行う。今回導入する車両はBYDの小型電気バス「J6」4台で、実証期間は5年間。

 同日、京都市内で開いた記者会見で京阪バスの鈴木社長は、電気バスがディーゼルエンジンバスよりもランニングコストが低い点を例に挙げ「環境問題と経済は二律背反だと言われるが、電気バスの導入で環境問題と経済を両立する」と述べた。同社は、今回の実証実験結果を踏まえ、電気バスを他の路線にも順次導入し、自動運転の実装に向けた検討も行う。