マツダ3

 マツダは19日、既販車のエンジン出力や運転支援システムの機能を向上させるプログラム更新サービス「マツダスピリットアップグレード」を開始すると発表した。「マツダ3」と「CX-30」の初期型モデルを対象とし、制御プログラムを更新することで最新モデルと同等の性能に引き上げる。既販車の性能向上でユーザーの満足度を高めるとともに、中古車として販売する際の商品価値を高めることでブランド力向上につなげる狙いもある。

 マツダ3は昨年11月、CX-30は昨年12月に商品改良を実施し、次世代エンジン「e-スカイアクティブX」などの性能向上を図った。今回のアップグレードサービスは両モデルの初期型を対象に商品改良したモデルと同等の性能に引き上げる。エンジンとトランスミッションの制御プログラムを更新することで最大出力を8キロワット、最大トルクを16ニュートンメートル高める。高速道路や自動車専用道で追従走行機能とステアリングアシストを行う「クルージング&トラフィック・サポート」では、作動上限速度を時速55キロメートルから高速域まで引き上げるなど、運転支援システムの機能も向上させる。

 マツダはサービスキャンペーンとしてユーザーに案内し、販売店に持ち込まれた車両のプログラムを無償で更新する。国土交通省は昨年11月、道路運送車両法を一部改正し、既販車へのソフトウエアアップデートによる性能変更や機能追加を可能とする許可制度を施行したが、マツダのアップグレードサービスはこの許可制度に沿って実施する。